禿生海峡冬景色

山形在住【食いしん坊中年男子】の平穏な日常に突如襲いかかる妻や愛猫の嘔吐!そしてその内容物について…

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

飲酒履歴

平日に一度ひどい二日酔いをやってしまうと、週末の飲酒へのテンションがぐっと下がってしまう。先週末もそんな感じで、特に誰かと約束してたわけではなかったので「カミサンが元気だったら近場にでも行くかな…」ぐらいな気持ちだった。が、仕事から帰宅するとザバーッと大雨が降り出してしまい、さらに外出意欲が下降…ちょいとうろたえたが、たまたま知り合いが用足しにウチに寄ってくれたので、貰い物のサクランボで釣って通り道である『やきとり二口橋』まで車に乗せてもらった。

futakuchi.jpg

カウンターに座りビールで乾杯!カミサンは毛玉工房の新商品と、ため込んでいた日記を更新してスッキリしたらしく満面の笑みを浮べながらグラスを空にした。つきだしは、キャベツの浅漬けと鳥肉と大根の煮物…つまみながらモツ焼きを注文する。カウンターの奥には早い時間にいつもいるバアちゃんがいて「そういえば、今日からタバコ高くなるんだっけ?」と声をかけられたので、しばらくタバコ話をする。なんと、バアちゃんは毎日2~3箱吸ってるらしく得意先の店からいつも届けてもらってるらしい。「ひとり(暮し)だからさ~暇だとつい口寂しくて吸っちゃうんだよね~」「でも、あたしは肺まで入れてないから病気とかにはなんないでいんのよ」ウイスキー“角”のボトルを薄い水割りにして飲んでるバアちゃんは、顔見知りの常連客とおしゃべりするのが楽しみで通っているのだろう、いつも同じ席から店内を見渡している。いままでは挨拶くらいしかしなかったが、この日はしばらく付き合わせていただいた。

2本目のビンビールが空になったので、マスターに声をかけ焼酎のボトルを注文…そういえば、マスターは1回目に来た時に教えたボクの名前をすぐ覚えてくれ、いまだに必ず「さん」づけで呼んでくれる。年下だろうがお客さんにはちゃんと一線引く姿勢が心地良い。それと、客の会話にズケズケ入ってきたりもしない…自分も加わりたい話題が聞こえると、ジッとこちらを伺っていて目が合うと「それってさ…」なんて一言二言自分の知識を教えてくれるだけだ。そんな間合いへのこだわりが、この店の居心地良さを作り出しているよう思う。

さっきカウンターの左隣に座った夫婦の会話が気になった。「格闘技」「熱帯魚」「60年代ロックバンドの再結成」どれもボクの得意分野の話ばかりだ、張り切ってしゃべっているダンナさんを見ると頭にタオルを巻いた中島らものような風貌、う~ん実にボク好み…しかし、今は我々の反対側にいる馴染みのお客さんと盛り上がってる様子なので話しかけずにおこう。カミサンもボクが好きそうな話題ばかりが出てるのに気づき、チラチラのぞいてくる。ボトルの並んだ棚に置かれたテレビに、前日のK-1 MAXの模様が映り「これって結果どうなったんだべ?」と声がしたので、よしっと思い「魔裟斗は2回戦で負けちゃいましたよ、優勝はブアカーオでした」と教えてあげた。「あっ、そうなんだ~魔裟斗負けたか~」よし乗ってきた!その後もあれこれと質問に答え、携帯で結果をチェックしてたPRIDEの話や、ウドー音楽事務所主催の夏フェスで日本初の野外ライブをするというKISSの事(火薬の量がいままでの来日時の30倍らしい)等かなり話し込んだ。カミサンは奥さんの方と談笑している、何でもお酒はまったく飲めないがいつもダンナさんに付き合って来てるらしい。愛だなあ~

俄然楽しくなってきたので、焼酎をグイグイ飲みながら牡蠣バターも忘れずに注文。マスターはボクと中島らも似のお客さんが盛り上がってるのを見て「前からお二人はきっと話が合うと思ってたんだよ~」と嬉しそうにしている。「はぁ…そうですか」としか反応しようがないけど、まあカウンターから観察してるとトランプゲームを見るように「この人は、あの人と性格が似てるな」とか「二人が偶然カウンターで並ばねえかな」なんて事を妄想してしまうのかもしれない…考えてもみなかった視点に触れちょっと感心。ひとしきり飲むと、中島らも似の夫婦はオミヤゲに焼き鳥をかかえて帰って行った。家で子供が待ってるのだろうか?何とも朗らかな光景だ…帰り際に「この店よく来るのか?いつも何曜日に来てる?」と聞かれたので、あちらも楽しく思ってくれたのだろう素直に嬉しい。またこの店に通う楽しみがひとつ増えてしまったな…

隣の席が空くとその先にいた年配の男性が、さっき我々が話してたこの店の前を流れる馬見ヶ崎川の事に食い付いてきた。「ここで捕れたカジカをさ、火で炙って焼いてさ、それを干してさ、その干物でダシとって作った蕎麦汁が美味しいらしいって」「はあ…そうですか(らしいってのとこでガクッとコケた」「夏にオレの仲間が海の家やるからさ」「はあ…」良くも悪くも普通の居酒屋のカウンター話に戻ったようだ、冴えてた頭がぼんやりしてくる…ボトルの焼酎がほとんど無くなってしまったので、シメに燗酒を頼みカミサンと酌み交わす。赤ら顔の年配男性は、何故か身体を縮めるとカウンターからマスターに見えない様に口元を隠し、ヒソヒソ声で言った「でもさ、この店さ、ほんといい店」思わずカミサンと顔を見合わせる。なんで隠れて言うのかわかんないけど男性は真顔で続けた「酒も料理もうまいし安い…ほんといい店」「ほんと、そうですよね…」ちょっと嬉しくなってヒソヒソ声で返した。

こうやって書いてると、ボクが酒場で知らない人と交流するのが得意な人物だと思う方がいらっしゃるかもしれないが、実はそんな事なかったりする。基本的に人見知りのアガリ症なので初対面の他人と会話する事は苦手であるし、酒が入ってるからどうにかこなせてるという感じで、それこそひと昔前には「店員にさえ話しかけてもらいたくない」と思ってるようなタイプであった。だが、うちのカミサンは愛想振り巻きたがりで店の人間はおろか、カウンターで並んだお客さんにもどんどん話しかけてしまう。付き合い始めの頃は「おやめなさい」なんて言って制していたが、何となく引きづられるままに自分も馴れてしまったようで、今ではボクの方が話し込み夢中になってしまう事が少なくない。思えば十代の時から「自分の馴染みの店というのを作ってみたい」という想いをどこかに持っていたというのもあり、こういう遊び方を覚えたばかりの頃は“店と客”や“友達”の距離感が混在してしまい、うまく付き合えなくなってしまい足が遠のいてしまう事もあったが、今はやっと互いに心地良い関係をキープできるであろう距離の測り方がわかってきたのではないか…そんな風に感じている。

不変であろう真実も、その場だけの本音もすべてカウンターに並べば輝いて見え、店を一歩出れば塵となり消えてゆく…答えなど無いものとわかっていても言葉を紡いで語りたくなる、ボクにとって大衆酒場とはそんな魅力に触れる事のできる大切な場所だったりするんだったんだなのだ。
 
関連記事

テーマ:居酒屋 - ジャンル:グルメ

  1. 2006/07/03(月) 20:20:20|
  2. 飲酒履歴
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://dondonyaki.blog38.fc2.com/tb.php/76-3d027bfe
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad