営業時間:11:30~14:00
定休日:火曜日
テーブルの調味料:一味唐辛子
ティッシュの有無:店内に1個
接客:フレンドリー
画像:かつ断層丼 650円、イナバウア丼 650円
山形から峠を越え、宮城の山村地帯から仙台へと向かう国道286号線の道すがら、目につく派手な看板とダジャレ系の店名。営業してたりしてなかったり…以前から気にはなっていたが、せっかくたまに仙台行くのにドンブリはないだろ?寿司でしょ?牛タンでしょ?てな思考回路が働き、いままで入ったことはなかった。ところが先日、フロム*ヤマガタさんの記事にてこの店の主人:ケサゴロウさんの独り語り再現文章を読み俄然興味が湧いた。んで休日、仙台に買い物に行くついでに立ち寄ってみた。

『営業中』の旗が立っているのを確認し店に入ると、カウンター内の厨房にいたケサゴロウさんと目が合った。「・・・・・」小さな声で何かつぶやいたので、笑顔で「はい?」と聞き返すと「や、まだお客さん来ねえだろうと思ったから、自分のメシ作ってた…」のぞきこむと盆を持っていて、何丼だかはわからないがドンブリ飯と湯気のたってる汁椀が乗ってる。「あ…じゃあ、出直しましょうか?」「や、いいのいいの」「大丈夫ですか?」「うん、どうぞどうぞ」それじゃあ…と、座敷きに腰をおろし壁に貼られたメニューを改めて見回す。やはり、外看板で見かけ一番インパクトのあったものを…と考えて『活断層丼』と『イナバウア丼』を注文。ケサゴロウさんが「はい、どうぞ」とテーブルまで運んでくれたスポーツ新聞を読みながら、店内をキョロキョロ見回す。

壁にズラリと貼られているのは、スポーツ新聞から切り抜かれた楽天イーグルスの記事、この店の紹介記事も何枚かある…やはり、名前が名前だから取材も多いのだろう。店内にTVはなく、BGMも流してはいない。ケサゴロウさんが鍋をカタカタ揺らす音だけが静かに聞こえる…その音が止まると、盆が運ばれてきた。

まずは『かつ断層丼』、具が全体的に玉子でとじられてしまっているので、パッと見の華やかさはないがよく考えると牛豚鳥という三種の肉が一緒に乗ってるドンブリって、そうそう無いよね?ていうか、今までの人生の中でこの三種の肉を同時に口に入れるのって初めてだなあ…飲み屋のツマミで、皆がバラバラに注文したからテーブルに偶然三種類並んじゃったて事はあっても、同時に咀嚼した事はないはず。そんな風に考えちゃうと若干緊張したきたりして…

ゴクリと喉を鳴らしつつ、まずは豚カツを口に放り込み、牛と鳥を中央に寄せてドンブリを口元に運ぶとゴハンと共に一気にゴゴゴッと流し込む!モシャッモシャッモシャッ…うん、何ともいえぬ達成感!ドラクエだったら、レベルアップのファンファーレが鳴り響いてるタイミングだろう。味はまあ…良くも悪くも普通。お母さんが育ち盛りの息子のワガママを聞き入れ、頑張って作ってくれた!みたいな家庭の味。

お次は『イナバウア丼』、トリノオリンピックの“トリ肉”、イナバウアーのポーズを表す“海老フライ”、“茹で卵の黄身”は金メダルで、国旗掲揚!というダジャレ満載のドンブリ。お味の方は…うん、こっちも普通!サクサク感はないものの意外と身の太い海老フライも、濃いめの味つけも、半熟気味にとじた玉子も普通においしく、普通に満腹になれるボリューム!というわけで、両方共普通ではあるんだけど、やはり『活断層丼』の【肉三種同時咀嚼】はねえ…未経験の人は是非一度体験しておくべきと思います。達成感だけでなく、人によっては何かを召喚できるようになったり、自分の前世と向き合うキッカケになったり…運転免許証の【二種】の下にもありますよね、【肉三種同時咀嚼】って
膨れた腹を撫でながら席を立ち、カウンターのケサゴロウさんに「ごちそうさま~」と声をかけると、また「・・・・・」と小さな声、再び笑顔で「はい?」と聞き返すと「これ、さっきからズッと探してたんだ、どこいったかと思ったらこんなトコにあったよ」とカウンターの上から手に取ったボートレース場のポケットスケジュール表をヒラヒラ揺らして、無邪気に微笑んだ。さすが、女房子供に逃げられるほどのギャンブラー、よっぽど好きなのね…もう一度「ごちそうさまでした」と笑顔で告げて、店を出た。
再来店の可能性:○

