禿生海峡冬景色

山形在住【食いしん坊中年男子】の平穏な日常に突如襲いかかる妻や愛猫の嘔吐!そしてその内容物について…

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IBIZA

ここ数カ月、BOOK OFFを見かけるとつい立ち寄り探してしまう本がある。文芸春秋から出ていた文春文庫ビジュアル版のB級グルメシリーズだ。発行されていたのは20年程前で、中身はカラーページ1/4にモノクロページ3/4といったところか、さすがに古いだけあって写真もコラムも垢抜けないが、そこがいい!実にいい!グルメだバブルだと騒がれる少し前の時代なので、B級グルメだという括りであっても現在とは微妙に認識が異なり、怪しげなジャンクフードというよりは、チェーン店などの新興フード産業の勢いに消されそうになってる路地裏の木造飲食店の方に照準があっており、浮ついたような雰囲気はあくまで薄く、逆にある種の趣きすら感じられる。

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どの巻も、それぞれ趣旨がちがうのでまとめてひと括りに表現できる言葉を探すのは難しいが、1冊に盛り込まれた企画のボリューム量はかなりのもので、小説として(B級グルメについて)書かれていたり、下町探訪ルポ的な切り口だったり、貧乏学生の視点から語ってみたりと、多種多様なアイディアの記事がギッシリと詰まっている。

たとえば『立喰いそば興奮感激大図鑑』という実に昭和臭漂うタイトルの特集記事では、2ページぶち抜きで都内の立喰いそば店の“かきあげそば”ばかりがズラリと並べられていたりする。何て贅沢なレイアウト!現代なら、取材協力いただいたお店への配慮なども考え、せめて店舗外観や店内写真と絡めアドレスなども配した状態で構成するのが常識だろう。ところが「全部“かきあげそば”だから」って思い切って全部並べてしまうとは…当然、コメントもかなりシンプル!でも、シンプルであるがゆえ妙に嘘臭くなかったりもする。例えば「新宿 宝そば 190円 12センチのかき揚げは、普通みかけるものより、ひと回りでかい。にも関わらず東京一の安さだ!」とか「赤坂 天成 280円 玉ねぎの姿はもはや芸術。薄切りのさつま芋の甘味が印象的。都内屈指のデカかきあげは直径15センチ」など、こうして改めて文字を打ち込んでるだけで口腔内に唾液警報が鳴り響いてしまう程である。

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『セイシュンのB級グルメ』という巻の中に、すでに閉店してしまった伝説の洋食屋のハヤシライスを再現するという企画がある。神田にあった『助六』という店で、真っ黒いソースのハヤシライスが出されておりそれがめっぽうおいしかったという噂を追いかけ、考案者であるご主人が他界した後もしばらく店を開けていたという奥さんを老人ホームで見つけ出し、同じものを同じレシピで作ってみたいとの申し出を了承したがらない奥さんを口説き落とし、フランス料理シェフの手を借りてついに誌上で再現!となるわけだが、この記事のおもしろいところは『助六』のハヤシライスが、高級品や本格的な洋食の逸品というわけではないという所だろう。ルーには牛脂を使ってるものの、ハヤシに入っている肉は豚バラと豚マメ(腎臓)であり、昭和40年当時であってもスープ付120円という決して高くはない金額で出してた文字通り「庶民の洋食」であり、だからこそ『B級グルメ』と銘打たれた本の中で再現する必要性もあるというわけだ。

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んで、そろそろ本題。上記のような記事を読んでると食いしん坊心を刺激されてしまうのは、当たり前のこと…聞けば、山形にも“黒い”と噂のハヤシライスがあるってじゃないですか!さっそく行ってきました、上山市でたった1軒しかないレストラン(ファミレスはガストが1軒ある)『イビザ』。ランチタイムは、近所のじいちゃんばあちゃん、観光客、営業マンなどでほぼ満席…なんたって市内に1軒しかない洋食屋ですから(ちなみに上山、蕎麦屋はたくさんあります)。お味の方は、なかなかまあまあ…トマトベースのハヤシに馴れた自分としては、小麦粉と牛脂でコクとトロミをつけた(のであろう)ここのルーはかなり新鮮で『助六』の片鱗は感じられたような気がして満足。正直、飛び上がるような衝撃はないものの、クセになる味わいだとは確信いたしました。う~ん、しばらくハヤシライスにハマりそうな予感。

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洋食の店 イビザ
住所:山形県上山市美咲町1-5-27-5【地図】
営業時間:11:30~21:00(ランチ11:30~14:00)
定休日:木曜日
テーブル上の調味料:塩、コショウ(手で回すアレね)、ソース、タバスコ、粉チーズ、シュガー
テイッシュの有無:おしぼり
接客:気にならない
画像:ハヤシライス 700円

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  1. 2007/06/13(水) 12:12:12|
  2. 街の食堂消化機構
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:5

コメント

こんちは!シトロンは?私は1度だけカツハヤシなるもの食べたことあるんですが・・・・私、家のインスタントハヤシのほうが・・・・。ただ評判はいいみたいだし、画像のやつよりかなり黒いです。
  1. 2007/06/13(水) 17:01:22 |
  2. URL |
  3. にゃんこ #-
  4. [ 編集]

なつかし~

B級グルメシリーズなつかし~。僕も懐かしんでBookOffで探すんだけどなかなか無いんです。すごいコレクションですね。
B級グルメもって上野近辺をグルグルしたことを思い出しました。

  1. 2007/06/13(水) 18:15:43 |
  2. URL |
  3. babydriver #v6O6VgHs
  4. [ 編集]

>にゃんこさん
うおっ、実はハヤシライス第2弾はシトロンにしようと思っておりました~黒いハヤシと赤いハヤシは全く別物ですよね…どちらもおいしいですが、黒はやっぱり独特のコクがあってクセになります!

>babydriverさん
ご存知でしたか~嬉しいです。なんか、ネットで調べたらまだまだシリーズ色々あるみたいなんで、気長に探してみようと思ってます。上の5冊はどれも山形市内で見つけたもので、ラーメン以外は全部100円でした。状態もまあそれなりですが…
ホント、読んでると東京の下町を徘徊したくなるんですよね~
  1. 2007/06/14(木) 16:16:08 |
  2. URL |
  3. 禿生@管理人 #3un.pJ2M
  4. [ 編集]

ハヤシ

3年も前の記事に今頃コメントしてすみません。ネットで検索中、偶然この記事に行き当たり、「助六」のハヤシに懐かしさがこみ上げてしまいました。

うちは錦糸町でしたが、この「助六」の二軒隣で雀荘をやっていたので、小学生の頃から父親に連れて行かれ、ハヤシやビーフシチューを頂いたものです。

低学年の時分は、父が「ここの味は子供に解らん」と言って、連れて行ってくれず、高学年になってから、「いいか、苦くても苦いなんて言っちゃ駄目だよ。親爺にフライパンでどつかれるからな」と言い含められた末に、初めて食べさせてもらいました。恐そうな親爺さんで、とてもドキドキしたことを覚えています。

多分、私が中学生の頃に親爺さんが亡くなり、店は一旦閉店しましたが、常連たちが奥さんを担ぎ出して再び店を開け、私が成人する頃まで続いていたんじゃないかと思います。高校生の頃に友人を連れて食べに行ったところまでは良く覚えているからです。

しかし、あのハヤシは本当に苦かったから、知らないで食べた人は相当びっくりしたんじゃないでしょうか。今から考えると、あの苦味が豚マメの匂いを消して独特な旨味を作り上げていたのかもしれません。

長々と失礼しました。
  1. 2010/10/25(月) 17:23:24 |
  2. URL |
  3. マコト #g.AwNIQw
  4. [ 編集]

>マコトさん
はじめまして。貴重なエピソードを書き込んでいただき、ありがとうございます。そうでしたか…そんなに苦かったのですか、いや~想像が膨らみます。実際に食べられた方の声が聞けるなんて、このエントリーを書いて良かったと実感!
  1. 2010/10/26(火) 16:36:28 |
  2. URL |
  3. 禿生@管理人 #3un.pJ2M
  4. [ 編集]

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