禿生海峡冬景色

山形在住【食いしん坊中年男子】の平穏な日常に突如襲いかかる妻や愛猫の嘔吐!そしてその内容物について…

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子河童

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結局、ボクが退院した二週間後10月16日にジュンは入院した。13年間連載させていただいたタウン誌『ZERO★23』の最終回原稿を入稿して、大きな区切りをつけた翌日だった。

最初の二週間は、かなり難儀した…4人部屋なのだが同室の方は皆カーテンを閉め切り、いるんだかいないんだかわからないくらいシーンとしてるし、ずっと咳き込んで明らかに風邪ひいてる妊婦さんがいるのに看護師さんは「マスクしてください」とも言ってくれない。「外泊できるかも」という話しだったのに突然の外泊禁止を言い渡されたり、そのやりとりがあまりに理不尽でジュンは落ち込み、さらにパニック障害の持病をもってるのでと事前に窓際のベッドを希望していたのに「退院まで部屋移動は認められない」と宣言されたり…しかも、担当医は移動すべしと言ってるのに看護師さんの判断でNOとの事。

あまり腑に落ちないので、真剣に転院を考える…でもジュンのトラケレクトミーという特殊な手術を行った妊婦を扱った経験のある病院は数少なく、関東の慶応大に…移るか?実家にゼニと居候させてもらって?それとも週一で新幹線で通って?そんな事が可能なのか?受け入れてもらえるか?寝れない夜を一晩過ごしたら、あっさりと別の部屋の窓際ベッドに移動できた。ワガママな患者さんの申し付けに全部応えるのは無理だから厳しい取り決めがあるのは仕方ない事なのだろうけど、それにしても理不尽なやり取りだった…

そこまで揉めて移った部屋の雰囲気だが…これが、良くて良くて!ジュンはどんどん元気になったし、ボクもやっとひと息つけた。が、それもつかの間、大きな問題が起こってしまった。お腹の子とジュンを繋ぐ通常3本で出来てる臍の緒が、2本しかない…つまり1本足りないという事が発覚したのだ。ネットで「単一臍帯動脈」と検索すると色々怖い情報が並び、我々は震え上がった。何らかの障害を持って産まれる可能性が3割、問題ないのが7割…でも、臍の緒が少ないぶん身体が小さく産まれる事がほとんどらしい。

まず思ったのは「自分のせいだ…」と、胎盤作ってる一番大切な時に事故を起こしてジュンに大きなショックを与えてしまった影響だと。ジュンに申し訳ないと詫びたが、ジュンはジュンで自分を責めていた。そんな落ち込む両親を尻目にお腹の中の子自身はとても元気で胎動も多く、ボク等を励ましてくれてるかのように毎日動き回ってくれた。ジュンと同室の仲間は皆明るく、ジュンを慰める…とかじゃなく、皆さすがに東北中から集まったハイリスクな妊婦さん達ばかりだったので、本当に事によっちゃ自分の命も危ない!みたいな…だから、そんな仲間と仲良く過ごせたおかげでジュンは随分力づけられたと思うし、ボクも面会から帰る事ができた…いや、あのメンバーじゃなかったら心配過ぎて帰れなかったよ。

そんな同室だった妊婦さん達は皆無事に出産して、もう今は退院して行ってしまった。ホントに良かった…ボクも一日おきに面会に行ってて顔見知りになってたので、2人の赤ちゃんを抱かせてもらった。言ってしまったら「赤の他人の子」なわけだけど、とても可愛くとても嬉しかった。赤ちゃんはいい匂いがした。

その後も刺しっぱなしの点滴箇所に問題がでて血栓が出来たり青アザになったり、頸部が短くなって安静度が上がり部屋から徒歩で外出することが禁止になってしまったり、個室に移されそうになったり…同室の妊婦さんとの世間話は大事な気晴らしですから、ひとり部屋はギリギリまでカンベン願いたい。

そして、入院そろそろ一ヶ月という11月13日の検査で新たな問題発覚。単一臍帯動脈に関係する疾患がいくつか見つかり、出産後すぐに手術という可能性が高くなる。しかも、産まれた時点で2000グラムあれば手術できるけど、ないと手術すらできないから又話しがややこしくなるというか治療が複雑になるというか…ショックだったな。もちろん、単一臍帯動脈と言われた時点で可能性は感じていたけど、ショック大きかった。自分の目玉とヒザが大爆発を起こして、その場に崩れ行くような…いや、むしろ爆発してくんないかな?と思った…けど、爆発しなかったね。

落ち込み崩れ落ちるボクに比べ、ジュンは意外と早く腹を括って立ち直って…いたわけではないだろうけど、自分の中で決着をつけていた。「何があっても、この子を守る」「大事にする」と言ってたな。感心した…「そうか」と思いスグにではないけど、ボクも時間と共に腹を括れてきた。腹を括れたと言っても「何が起きても動揺しない」とかじゃなくて、「何かあったら動揺するけど、動揺する事を躊躇しない」みたいな情けないレベルの決心。今は逆にジュンの方が落ち込んでる感じ、でも今度はボクの方が安定してるからジュンを支えてるつもり。

そんな風にして、話し合って決めてるわけではないけど…互いに二人共同時に落ち込むのはヤバいという頭があるらしく、交互に落ち込んでは安定してる方がポジティブな方に引っぱりながら二ヶ月半やってきた。帝王切開予定日まで、あと一ヶ月半…今月20日には、疾患について詳しく調べる為のMRIがある。怖いね…怖いよ…ホント、こうやって長く産科に通ったり、自分達の身にこうして問題が起こったりするまで…わかってはいたよ?わかって無い訳ではなかったんだろうけどさ…出産の怖さを。知ってたとは思うんだけど、やはりSNSとかで流れる出産報告ってどれも「無事に元気な赤ちゃんを産みました〜」とかじゃない?そりゃそうだよね、無事に元気な赤ちゃんが産まれなかった人は報告なんかしないわけなんだから…それに気づいた時にゾッとした。自分もそんな風に報告するつもりだったのか?という事に、自分はそんな風に報告できないのかも?という事が心底怖くなった。

どれくらい怖くなったかというと、思わず年末に人生初のお祓いに行ってしまった程…ご縁のあるお寺さんだったので、お祓いしていただいて、話しを聞いてもらってかなり安定した。崖転落事件からジュンの中でボクの飲酒が大きなトラウマになってしまったので、お酒飲まずにいて…でも、こういう落ち込むような出来事の中で「病院と家の往復、会話するのジュンとゼニだけ」という厳しい状況、改めて友達に相談と言っても今までの付き合いがほぼ100%お酒絡みで腹割って付き合ってる仲間ばかりなので、誰かとカフェラテでも飲みながらおしゃべり…ってのもナシじゃないけど、勇気いる話しで…まあ、とにかくそんな精神状態のボクの悩みを聞いていただいたわけです。ありがたい。

そんな風に今も一日おきに病院に通っております。変な話しだけど、ジュンの入院直前に自分が人生初の入院生活をした事が、実にこの面会通いに役立っておりまして…何をすべきか完璧に出来てるとはもちろん思ってはおりませんが、母胎安定の為に努力!努力をしております。泣いても笑っても後一ヶ月半!自分に出来る事は、目の前にあるのでそれを頑張ってゆこうと思っております。
 
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  1. 2014/01/10(金) 04:04:04|
  2. 日記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4

コメント

動揺するかもしれないが、動揺することを躊躇しない、本当に、骨の髄まで落ち込むような事が起こると悟った時に、そんな独り覚悟をした事があります。
今思えば痛々しく、恥ずかしいけど、でもどうにもならない事や、先行きがまったく知れない時のあの感じ、私なんか禿生さんのそれとは比べ物にならないだろうけど、ほんと共感しました。
  1. 2014/01/10(金) 21:36:45 |
  2. URL |
  3. そくし #-
  4. [ 編集]

禿生さんこんにちは。
昨年の冬、寒河江の温泉でお会いした者です。
また、どこかの温泉でお会いしたいです。



もちろん、チン◯ン ブラブラで。

良い一年になりますように!
  1. 2014/01/11(土) 00:10:53 |
  2. URL |
  3. とーます #-
  4. [ 編集]

私も、若い頃は子どもなんて簡単にできるし産めると思ってた1人です。
だけど旦那の身内で体が弱い人が多いので、産むまで色々不安がありました。
長いようで短い入院生活。
何年後かに「あの時は~」と笑って話せるように祈ってます。
また、入院生活の記事とても参考にさせてもらってます。
実は、お義母さん今度入院するんです。
難聴だから、気軽に病院ではテレビも見れないだろうし毎日お見舞いに行く予定。
内臓の病気ではないので、なにかおいしいものを作って持っていこうと思います。
  1. 2014/01/11(土) 15:47:40 |
  2. URL |
  3. エツコ #-
  4. [ 編集]

>そくしさん
共感していただけて良かったです。何か自分で書いてて、言葉で何かうまくまとめようとしてるのかな?と思われそうな言い回しだと感じたので…もちろん、そーいうわけではないのですが。ホント、動揺したとしても受け止める気満々で産まれてくる日を待ち望んでおります。

>とーますさん
うわ〜おひさしぶりです!いやいや、全裸で声かけていただいた時は本当に衝撃でしたが、また是非…ボクも相変わらずあのへんの温泉によく行ってますので、声かけてください!

>エツコさん
ホントに妊婦の人が何考えてたとかどう感じてたとか、こういう立場にならないとわからないものなのだな…って、だからボクもきっとエッちゃんに対して失礼なこと色々言ってきたんだろうな…とヒヤヒヤしております。これから子供育ててく過程でも、そいういう事たくさん感じてしまいそう。

お義母さん入院!あらら大変ですね…。ボク自身が入院してすごく感じたのは、入院してると入院患者のペースっていうのがすごく出来上がってくるんですよね、規則正しく色んな事が動くからそのペースにのってボーッとしてるのが一番ラク、楽なんだけど退屈っていう…だから、最初はうまくそのペースを掴める手助け、馴れてきたらそのペースをちょっといじってあげたり、逆に自分もそのペースに同化してみたり…そんな風に接してあげるのが、患者さんを疲れさせない気がしました。変に元気づけようとか思ってテンション上げさせたりしてしまうと、逆にその後(患者さんが)淋しくなっちゃう気もする…個人的なアレですが。ごはんも手を掛け過ぎると、こっちも「食べて!食べて!」「美味しい?美味しい?」になっちゃってペース乱す事になるから、「魚ばかりでお肉出ない」と言ってたらお肉だけ焼いてもってくとか、「夕べかえでが作ってくれたのよ」って保温弁当箱に豚汁一杯もってくだけで喜んでいただける気がします。今年はイオンにね、保温容器みたいなシチューとか持ち運びできるちょうどいいサイズのたくさん扱ってたから、良かったら見てみてください…うちは多用しております。おせっかい言ってすいません。長くなっちゃった
  1. 2014/01/11(土) 23:54:10 |
  2. URL |
  3. 禿生@管理人 #3un.pJ2M
  4. [ 編集]

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